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| 団塊の世代にはSRI(社会的責任投資)がよく似合う |
寄稿 SIF−Japan 運営委員 山本利明
2006年8月17日 記
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| 団塊の世代の巨大なインパクト |
団塊の世代が60歳の定年退職を迎え始める2007年以降、それが日本経済にどのようなインパクトを与えるのかについて、マスコミを始めとしてとみに関心が高まっている。
とにもかくにも、全人口の5.4%にあたる690万人という「塊」だから、その影響も並ではない。
ことマネーに限っても、この世代には既に66兆円という金融資産の蓄積がある。2010年にはこれが75兆に達するという推計もあり、これらがどのような資産に振り向けられるかで世の中全体が大きく変わることは必定である。
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| SRIってなんだ? |
翻って、わがSIF−Japan(ソーシャル・インベストメント・フォーラム・ジャパン)が普及を使命としている社会的責任投資の国内の残高は2500億円余りにすぎない。 社会的責任投資というのは、自分のお金の使い方と「世の中がこうあってほしいという思想」を一致させようという考え方に基づくものである。
具体的にいえば、地球温暖化や地域の環境保護に企業はきちんと対応すべきだとか、巨大なグローバル企業が開発途上国で児童労働や奴隷的労働環境を利用して利益を上げることをやめさせようとかいう思想を持っているとしたら、それを少しでも実現できるように自分の投資や貯金の仕方を工夫しようというものである。
例えば、株式投資であれば、環境や社会問題にきちんと取り組んでいる企業にのみ投資し、たとえ短期的に儲かりそうな企業でも法令違反すれすれのことをやっていたり、従業員に過酷な労働条件を押し付けたりしているような企業は投資対象としないという方法をとる。
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| 社会を意識してきた団塊の世代 |
SRI(社会的責任投資)自体については、小論に続いて、様々な角度からの解説があるだろうからこの辺で留めておく。強調したいのは、団塊の世代が持つ時代認識や社会思想が、SRIの考え方と親和性をもつのではないかとの仮説である。この世代は「全共闘世代」といわれるように、かつては社会の変革を目指し、それに自分がどう関るかを模索したことのある世代である。
それから30年近い時は流れ、会社や地域との距離を考え直す時期が来た。多額の退職金を手にされる方も多かろう。そのとき、単に元本が確実だからとか、銀行員や証券マンが勧めるからぐらいの理由で金融資産の選択を決めるのはいかにも能がない。
自分のカネが世の中の変化にどう役立つのかまで視野に入れて、貯蓄や投資を決めるべきである。そうしたとき、SRIは団塊の世代がもつフレーバーに極めてフィットした投資方法として浮上してくるはずだ。
団塊の世代がこれから蓄える分の1割だけをSRIに投じたとしても、なんと1兆円になる。
富士には月見草がよく似合うように、団塊の世代にはSRIがよく似合うはずである。
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