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| SRIって何だろう? |
先日(9月7日付)、朝日新聞の朝刊でSRIについてかなり大きく取り上げていた。長らくSRIに関わってきた者としては時代が変わってきたな、ということ実感するとともに改めてSRIについて抜本的な議論を開始しなければと考えた。
従来、SRIといえばスクリーニング投資、株主行動、コミユニティ投資という御三家、中でもスクリーニング投資が中心で語られてきた。これについては日本で初めて筆者たちが発行したSRIの解説書 「ソーシャル・インベストメントとは何か」の中でも述べたことである。
この論調でいくと、米国の240兆円に対して日本は伸びつつあるものの数千億でまだまだ、というのが大方で、朝日もおおむねその路線であった。
たしかに米国では90年代半ばに年金基金がSRIにも目を向けだしたころから質量とも急拡大してきている。欧州も21世紀に入り、 CSR推進のための搦め手からの武器(?)として各国政府が年金法改定を含めさまざまなSRI推進政策を推し進めているので急拡大している。しかし、日本では政府が一体となってCSRを推進しようという動きは全く見えず、当然、SRIについての何らかの法制度も含めた推進政策は見られない。だからダメなんだというのは簡単だが、ちょっと待て、と考え出した。
誤解なきよう先にお断りしておくと、筆者はいまでもSRI推進の法制度は絶対に必要と考えている者である。しかし、金融マーケットの状況、それを取り巻く周辺状況が相当異なるのに単純な欧米比較は意味があるのであろうか。
まず、間接金融と直接金融の比率の圧倒的な違いがある。デイ・トレーダーなど直接金融マーケットに参加しだす若人が出だしたといっても日本では依然として圧倒的に間接金融が主である。直接金融についての制度的不備もいわれるが、本当にそれが主たる理由なのかはわからない。
間接金融ということであれば、融資も含めてSRIを考える必要があるのではないか。小泉政権下で切り捨てられた地方の人々は、これから地域を活性化させるには自分たちで知恵と汗を流さねばならないであろう。巨額の財政赤字の前では、中央からの補助金頼りというのはまず考えられないし、利権政治屋を選んでも破綻の繰り延べ、もしくは利権屋のみに利があり地方の活性化にはつながらない。いずれにせよ、夕張市の二の舞が多数でてきそうなことが予測されている。
みずから知恵と汗を流す地域活性化、これこそコミュニティ投資ではないか。こうしたことを含め、 PRI(Principles for Responsible Investment、責任投資原則)も考えてみたい。
11月1日 PRIに関するシンポジウムが開催されます。こちらも是非ご期待下さい。
おわり
2006.09記 後藤 敏彦(SIF-J 運営委員)
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